日暮里から上野へ

日暮里で降りたらあちらこちらに外国人。
どうやらこのお寺の多いエリアは人気の観光地の模様。

そしてここには、彫刻家の朝倉文夫のアトリエと住居が美術館になった「朝倉文夫彫塑館」があるのですが、屋上テラスもついているアトリエ部分とその後ろに池を囲むように建てられた日本建築(でもコンクリ)の組み合わせが大変素敵。
思わず横にいた夫に「この家買ってくれ」と叫ぶ。

彫刻の並ぶアトリエ部分を見学した後住居部分へ移ったのですが、その畳の一室でやたらくつろいでいる男性が一人。

ひょんなことから言葉を交わすようになったこの男性、彼のお父さんは朝倉文夫の弟子だったそうで、その後台湾を代表する彫刻家となった蒲添生が彼のお父さん

日本に来るのは初めてではあるが、お父さんからこの家のことを聞いていたので、それを思い出しながら畳を通じて朝倉先生に思い出を馳せていた、ということでした。
お父さんは彼にもお兄さん(あるいは弟さん?)にも彫刻を教えたが、この男性は彫刻以外にも学術的な才能があり、お兄さんは彫刻の才能のみだったので、彫刻家の道はお兄さんに譲ったそうです。(便宜上お兄さんにしておきます。会話が日本語から英語になったので判断できませんでした。一文字で上下がわかる日本語って便利)
台湾は小さな国なので彫刻家は一人で良いというのがお父さんの考えだそう。理論としてはうなずけるけど、なんというか合理的というか、すごいですね。

彼のお父さんは台湾を代表する彫刻家になり、お兄さんがそのアトリエを引き継いでいるのだと。
今回はお兄さんの展示を日本でするので家族でやって来たそう。

ここまでその場所にゆかりのある方に出会うのもめずらしいことです。
人生って楽しい。

館内写真禁止なので、テラスから見た住居部分しか撮れませんでした。この池には丸々太った鯉がいっぱい。



近所にはこのような風情のある建物も。散歩に楽しい地域でした。


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